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「自己破産」にはふたつの手続きがある

「自己破産」の手続きには、以下のふたつがあります。
 

  • 「同時廃止」
  •  

  • 「管財手続」

法律では、原則は「管財手続」ということになっています。

「管財手続」では、依頼した弁護士とは別の弁護士が裁判所から「破産管財人」として選任されます。

「破産管財人」の役割は、大きく分けてふたつあります。

ひとつは、破産した人の財産をお金にして、そのお金をすべての債権者に対して平等に配ることです。

もうひとつは、「免責」を許可するかどうかについて、裁判所に意見を言うことです。「管財手続」の場合には、その手続きの間、いくつか日常生活に制限が付いてしまいます。

「管財手続」の場合、破産手続きが完了するまでは、その処理をスムーズに進めるために、裁判所は破産者の居場所を常に把握しておく必要があります。たとえば引っ越しであったり、海外旅行に出かけたりする場合には、その都度、裁判所に事情を説明して、許可を得なければいけません。

また、破産した人に届けようとした郵使物が破産管財人に転送されて、届いた郵使物はすべて開封されてしまいます。これは破産した人が財産を隠していないかを調べるためです。

たとえば不動産を所有していることを隠そうとしても、固定資産税の納税通知書が破産管財人に転送されると、隠していたことがわかってしまうというわけです。「自己破産」では、このようにその手続きの間、プライバシーなどに若干の制限を受けることになります。

また、破産管財人もそれなりの仕事をしますので、裁判所が管財人の仕事に対して報酬を支払います。

「管財手続」では、破産する人が、主に管財人の報酬に充てるための手続き費用を支払わなければなりません。

手続き費用の金額は、破産する人がどれくらいの財産を持っているのかによって変わってきますが、20~50万円程度です。

これに対して「同時廃止」とは、「自己破産」をされる方に高価な財産がなく、なおかつ「免責」についても問題がない場合にとられる手続きのことです。破産管財人が選任されることはなく、破産手続開始決定と同時に破産手続きを終了するという簡単な手続きです。

この場合には、「管財手続」よりも手続きが短期間で終了しますし、破産管財人に支払う報酬がありませんので、手続き費用も安く済みます(依頼した弁護士の報酬は別にかかります)。

法律の建前からすると「同時廃止」は例外的な手続きなのですが、破産をする方は破産手続きで処分されるような財産を何も持っていないことが少なくありませんので、「同時廃止」も広く用いられているのが実情です。